- 阿賀の里朝風凍つる軒氷柱 幹夫
- 風師走行く年惜む除夜の鐘 幹夫
- 歳月に追い越され行く十二月 千恵子
- 禰宜の声朗々たるや初詣 千恵子
- ふる里のいつも寄る店きのこ汁 代紀
- 刈谷田の流れ隠して枯尾花 代紀
- 夕風にさらさら揺れる草紅葉 古葉
- 青き空南天の実が紅く映え 古葉
- 鳩の群積もりし落葉に餌探す 翔望
- コビットに踊らされたり除夜の鐘 翔望
- 梅だより甚句流れるラジオ塔 未知
- 雪晴れにマラソン人の行き交いぬ 未知
- 冬の使者遠い国から飛んで来る 服部
- 暮れ近し窓打つ雨に雪まじり 久美
- 秋惜しみ囁きあって落葉踏む 久美
- 帰る子らつるべ落としに歩を速め 昌古
- しみとしわ黒も混じりてベートーヴェン 昌古
- はや早と炬燵にたよる暮らしかな かつみ
- 気が付けば久しく一人除夜の鐘 茜雲
- 初霜に遠くに暮らす子を思ふ 茜雲
- 暖かいゆず湯に入る今宵かな 中道