はじめに

施設長 貴舩 育英

今年の夏も日本の各地域で豪雨や台風被害、そして秋には御嶽山の突然の噴火による人的災害等心痛むことが沢山ありました。幸いにも当施設の入居者の皆様には何の事故等もなく、また熱中症などで体調を崩されることもなく無事過ごされたことが何よりもありがたいことでした。

さて当ケアハウスも本年12月で8年目を迎えます。この間地域住民とのふれあい交流や居住の皆様を主体に日常生活の活性化と心身機能の低下防止等に役立つ行事等の活動を積極的にすすめてまいりました。また食事は健康の源であり、たのしみ、喜びでもあります。加齢に伴い様々な変化が生じてきますので、それに合うようなバランスのとれた栄養補給と種々のメニューの提供に心掛けています。

衛生管理の徹底はもちろん皆様のアンケートの結果に沿うよう季節感のある材料で変化のある献立や家庭的な食事に配慮がなされるように努めております。さらに保健衛生と健康管理についてはベテラン看護師による定期の健康相談の実施等日常生活における健康状態の把握にも努めております。一方平成21年7月より社会福祉法人知足常楽会ではケアハウス事業の他、当施設内にホームヘルパーセンター知足(訪問介護事業所)を開設し、きめ細かな介護サービス事業を展開するなど入居者の日々生活の快適性と暮らしの安心等で大いに役立っています。今後とも介護職員の増員等機能の充実を図り地域住民の利用の拡大にも努めてまいりたいと考えております。

翻って今後我が国の社会福祉は制度の見直し、改革等は劇的な転換期を迎えているように思われます。老人福祉施設であるケアハウスも例外ではありません。当施設でも安心安全な住まいの提供をベースとした上で、複合的な課題へも対応できるノウハウを持つ施設として、例えば現在の居住体系に固執しない新たな生活の再形成機能の構築や地域で暮らす高齢者等に対する相談支援の機能等、地域の中核的な役割を積極的に促進してまいりたいと考えております。

その実現の具体化に向け、当会の役員でもある前新潟大歯学部口腔生命福祉学科鈴木昭教授に一か月に一回の割合で指導を受けながら勉強会を実施しております。今後ともケアハウス及びヘルパーセンターの機能充実に職員一丸となって研鑽に努めてまいる所存ですのでよろしくお願いします。寒さが厳しくなる一方の季節となりました。風邪などひかないよう、お元気におすごしください。