知足荘における主なできごと

事務長 阿部修一

知足荘での、今年の話題を記述することにいたします。

また、知足荘3大行事の1つである夏の納涼会についてもご紹介いたします。

1 貴舩育英施設長が「瑞宝双光章」を受賞

この度、平成26年4月29日、私共の施設長である貴舩育英氏が、瑞宝双光章を受章されました。貴舩施設長は、昭和40年に新潟県に入庁以来、35年間地方行政に携わり、その間、幾多の行政課題にも真摯に取り組まれ、その功績により授与されたものであります。

また、新潟県を退職後は、財団法人環境地質科学研究所副理事長、財団法人新潟県下水道公社理事長、新発田社会福祉協議会会長を歴任し、環境、福祉など幅広い分野で貢献し、現在も当施設で勤務されています。

なお、祝賀パーティーが6月16日、ホテル日航新潟で、上司であった平山征夫元県知事をはじめ県庁同僚の関係者、株式会社キタックの幹部職員それにご友人、経済界、業界関係者など100名が出席し盛大に行われました。

2 夏の納涼会について

知足荘で入居者の参加が多い3大行事が、春の観桜会、夏の納涼会、冬のクリスマス会です。今回紹介する夏の『納涼会』は、今年8年目を迎える知足荘行事として、平成21年から始めて6回目となりました。なお、平成24年までは『花火を楽しむ会』と言っていました。

夏は祭り、祭りには花火と言った感じで、入居者には童心に帰って線香花火でもやりながら、新潟のおいしい枝豆とビールを、星空の下で楽しんでもらえればと考えたのが始まりだったと思います。

1回目は知足荘だけで開催しましたが、2回目以降は白山浦二丁目町内会の人達にも参加いただき、現在に至っています。

毎年、暑さが若干緩んでくる8月の下旬に計画していますが、今年は8月26日(火曜日)に開催しました。この頃の天候は変わりやすく、一週間前の天気予報は晴れから曇りでしたが、当日は朝から雨となりました。しかし、午後には雨が上がり、夕方には一時日も差し、何とか知足荘の駐車場で開催することができました。お陰様で、まだ中止は一度もありません。

納涼会の概要を示すと、次のようになります。

【開催時間】
18:30~20:00
【参加者】
入居者と職員・評議員等、さらに白山浦二丁目町内会の人達
(今年は20名の参加)で、合わせて54名となりました。
【内容】
  1. 開会のことば
  2. 施設長挨拶
  3. 町内会長による乾杯
  4. 西瓜割り
  5. 食事をしながらの歓談+手持ち花火を楽しむ
  6. 閉会のことば

駐車場の会場では、パイプイスを円形に配置したスペースとゴザを敷いたところに長テーブルを置いたスペースを作りました。入居者は高齢者が多いため、長時間座ることが困難な人が多く、大部分はイスに座わりました。

西瓜割りは、町内会と入居者の代表者それぞれ1名に出ていただき行います。終わった西瓜は、すぐに厨房へ運び、食べやすい大きさに切り、再び会場へ運び皆さんに食べていただきました。

開始時間が少し遅いのではと思われる方もいらっしゃるでしょうが、入居者の夕食が終ってからのスタートとなっています。そのため、食事の内容は比較的軽いものを考え、飲み物(アルコール類等)に合ったものを用意しています。

今回の食べ物は、枝豆、とうもろこし、なすやきゅうり等の漬物、讃岐うどん(細麺)、スイカ、小袋入りナッツなどです。また、飲み物は、缶ビールや日本酒、サワー等のアルコール類やウーロン茶、ジュースなどがあります。入居者有志や関連会社などからの提供もありました。

入居者の中には、普段はお酒を飲みませんが、この日だけは少しアルコール類を口にされる方もいらっしゃいました。

食べ物の準備は、職員のほか何人かの元気な入居者にお手伝いをお願いしていました。特に、枝豆やとうもろこしを茹で、うどん用のつゆや薬味を作って、漬物のカットやそれらの盛り付けに協力いただきました。

花火は手持ち花火や線香花火ですが、童心に帰った気持で皆さん楽しそうに行っていました。開会の後と閉会の前には、『ドラゴン』と言う高さ2~3m位まで上がる花火を、職員が計4回行い、皆さんに楽しんでもらいました。

話しは変わりますが、日本の幸福度は、アメリカの「世界価値観調査」によると世界43位、イギリスでの「世界幸福地図」では90位と、経済的な豊かさを持つ日本にとってかなり低い評価となっています。その原因は、コミュニティや人と人とのつながりの問題と関連していると報告されています。人口減少期に入った日本は、本当の意味の豊かさや、幸福を実現していくという方向に変わっていくチャンスの時期だと言われています。その中で、今後は福祉や医療が、非常に大きな意味を持つと考えられています。

町内会の人達とは、月1回知足荘の食堂で行う『知足サロン』と言う行事がありますが、納涼会ではアルコールも入るため、よりコミュニケーションが深まっているように思われます。白山浦二丁目は高齢者の一人暮らしが多い町内です。この会が、当知足荘の宣伝となり、参加された方が将来の入居者となり、または町内会参加者から親戚や友達へ知足荘の情報が広がってくれることを期待しています。近年、ケアハウスの強力なライバルとなって来た『サービス付き高齢者向け住宅』がかなり普及していますが、それとは一味ちがった、地域の茶の間的存在として今後知足荘が位置付けできればと思いながら、また来年も皆さんと共に、有意義な納涼会となることを期待したいと思います。