はじめに

理事長 中山 輝也

〜 元気です 〜

私の経営する会社が、政府の政策「コンクリートから人へ」のもとで受注損に陥って、売上がほぼ半減した頃でした。
 何とか商売の転機を図ろうとしたのですが、そう簡単にゆくはずがありません。そこで思いつきで福祉事業を考えたのですが、ケアハウスは社会福祉法人でなければ許可されず、結局乏しい私財を寄付して法人をつくったのです。
 光陰矢の如し、月日の経つのが本当に早く感じる今日この頃です。この施設は、私の古稀の前に建設にかかり、その後、入居者の皆様のおかげで12年目を迎えることができました。
 施設は入居者皆様のお力で成り立っているものです。そのため、極力、皆様の要望をお聞きしながら、それらを取り入れ運営してゆくつもりです。
 この施設は高額な建設費をかけましたが、当初、設計者のケアハウスに対しての経験不足や、関係者間のコミュニケーション不足などの中で建設が行われ、さらに申し入れた設計条件が満たされず、そのため未だに入居者の皆様に不便をおかけしているところもあると存じます。
 また、その為に今でも余計な経費を支出することもあります。勿体ないことなのです。
 そんな中で入居者の利便性向上のため、少しずつ改善しておりますが、決して充分ではありません。入居者の皆様に快適な生活を提供できる様、これからも努力して参ります。
 私は、入居者の皆様どなたも、静かで、楽しい生活が送れますことを願っております。
 先ずは、プライバシーの維持を第一に、美味しい食事、ボランティアによるカラオケ、音楽鑑賞、碁、将棋、そして麻雀などお好みの娯楽、希望者による小さな団欒や、サークル活動、そして緊急時の即応などいろいろありますが、その中でも大切なのは職員による穏やかで、個人差のない入居者への対応が常に必要だと思います。
 この施設は他同様のものとは異なり、住宅街の真ん中に位置しており、立地条件の良さから入居されている方もいらっしゃると思いますが、これらの利点を生かしながら、質の良いレベルの高いサービス機能をもった施設として入居者の皆様が自立できることを目指して運営してゆきたいと思います。
 そして、入居者の皆様が健康に留意され、その健康を維持して、長く入居していただきたいと願っております。
 さらに程度の比較的低い要支援、要介護の方でも安心して頂ける施設を目指すよう内部で検討を始めました。これは、若干時間がかかると思います。
 それを進めるには役所が関わるため、いろいろな制約もあり、直ちに実行することは難しいのですが、出来るだけ、実行に移せるよう努力してゆきたいと存じますので、宜しくお願い申し上げます。
 何をおいても、いつまでもお健やかに!