ケアハウスに勤めて / 寄稿

生活相談員

平成21年6月21日、「笑顔を忘れずに。」と自分に言い聞かせながら初出勤いたしました。周りの方の表情は鏡にうつる自らの表情、笑顔が大切と思っておりましたが、満面の笑みで迎え入れて下さった入居者の皆様に心から感謝しております。

私は、歯科衛生士の専門学校を卒業してから、社会経験を経て新潟大学口腔生命福祉学科に編入し社会福祉士となりましたが、福祉の職場は全くの未経験。毎日が驚きの連続で、無我夢中の日々でした。

知足荘に勤めてから、約一年半、突然起こるトラブルは、マニュアルどおりにはいかず、その都度、職員の臨機応変な態度が要求されました。今日まで、施設長を始め職員の皆様に助けて頂きながら、大過なく勤めることができました。これからも、誠意を持った行動と判断、そして皆様との連携を大切にして、入居者の皆様に最善の対応をしていきたいと思っております。

また、福祉施設では、あまり重要視されていなかった口腔ケアが、近年では様々なかたちで見直されております。自分の歯で美味しく食事をすることは、心と体の健康を保ちQOL(生活の質)の向上にも繋がります。さらに、口腔ケアで、誤嚥性肺炎やインフルエンザの予防に効果があるということも報告されております。これからも、入居者の皆様に、明るく元気に過ごして頂くためにも、口腔ケアの大切さを広めていきたいと考えております。また、高齢になると人と人との繋がりが少なくなり、外出頻度も減少してきます。このような状態が続くと、身体機能や栄養状態の低下、認知症の進行を招き、心身両面の活動力を失います。このような状況を予防すべく、新潟大學との連携の下、他のケアハウスの協力を頂きながら、様々な取り組みを行っていきたいと思っております。

約一年半、振り返ると本当にいろいろなことがありました。時には、落ち込むこともありましたが、いつも明るく元気に過されている入居者様のお姿は、私に元気と意欲をくださいました。今日まで、知足荘で勤めることが出来たのも、入居者の皆様があたたかく見守って下さったおかげと感謝しております。

これからも、入居者の皆様と一緒に、笑いあい、ときには悲しみを共にして、挫けそうになったとき「仕事は生きる基本」との精神を忘れずに、微力ながら、皆様の支えのひとつとして日々邁進していきたいと思っております。